自動車保険は自賠責保険と任意保険の2種類があります。自賠責は加入が義務付けられていますが、任意保険をつけるかどうかはあくまでもオーナーの判断に委ねられています。とはいえ、事故を起こした時の賠償金のことを考えて任意保険に加入している人がほとんどです。では、実際にはどれぐらいの人が加入している、もしくは無保険なのでしょうか。
今回は任意保険の加入率について、損害保険料算出機構が出しているデータをもとに分析してみました。
任意保険・自動車共済に加入している人は約9割
今回データをとるために使ったのは損害保険料算出機構が出している『自動車保険の概要』のデータです。
2017年3月時点での情報になりますが、任意保険または自動車共済への加入率は以下のようになりました。
出典:損害保険料算出機構『自動車保険の概要』
このように、全体の約9割ほどの方が任意保険か自動車共済に加入しているという状況です。逆に無保険やその他の人は12.2%もいるという結果となりました。
都道府県別の加入率
ちなみに、都道府県別の加入率は以下の通りになります。
都道府県名 |
自動車保険 |
自動車共済 |
共済・保険合計 |
北海道 |
71.1% |
14.9% |
86% |
青森 |
70.2% |
18.4% |
88.6% |
岩手 |
64.3% |
23.4% |
87.7% |
宮城 |
74.1% |
15.3% |
89.4% |
秋田 |
60.6% |
27.9% |
88.5% |
山形 |
65.6% |
24.3% |
89.9% |
福島 |
67.6% |
19.8% |
87.4% |
茨城 |
74.4% |
9.8% |
84.2% |
栃木 |
72.6% |
15.1% |
87.7% |
群馬 |
72.1% |
16.6% |
88.7% |
埼玉 |
78.5% |
9.1% |
87.6% |
千葉 |
79.2% |
6% |
85.2% |
東京 |
78% |
7% |
85% |
神奈川 |
79.9% |
6.8% |
86.7% |
新潟 |
69.9% |
20.8% |
90.7% |
富山 |
73% |
19% |
92% |
石川 |
73.1% |
17.9% |
91% |
福井 |
73 |
17.9% |
90.9% |
山梨 |
63.8% |
19.8% |
83.6% |
長野 |
66% |
22% |
88% |
岐阜 |
77.9% |
12.3% |
90.2% |
静岡 |
76.4% |
12.3% |
88.7% |
愛知 |
81.7% |
9.4% |
91.1% |
三重 |
77% |
11.7% |
88.7% |
滋賀 |
75% |
14.3% |
89.3% |
京都 |
79.8% |
9% |
88.8% |
大阪 |
82.6 |
5.3 |
87.9 |
兵庫 |
78.7% |
9.9% |
88.6% |
奈良 |
79.6% |
9.2% |
88.8% |
和歌山 |
74.7% |
14.3% |
89% |
鳥取 |
66.6% |
22.2% |
88.8% |
島根 |
57.8% |
33.3% |
91.1% |
岡山 |
74.7% |
14.5% |
89.2% |
広島 |
76.6% |
13.5% |
90.1% |
山口 |
72.4% |
17.9% |
90.3% |
徳島 |
73% |
16.8% |
89.8% |
香川 |
76% |
15.5% |
91.5% |
愛媛 |
71.4% |
19.1% |
90.5% |
高知 |
59.5% |
27.5% |
87% |
福岡 |
76.8% |
9.7% |
86.5% |
佐賀 |
67% |
22.5% |
89.5% |
長崎 |
67.2% |
19.8% |
87% |
熊本 |
67% |
20.1% |
87.1% |
大分 |
66.5% |
18.6% |
85.1% |
宮崎 |
59.7% |
24.1% |
83.8% |
鹿児島 |
60.9% |
20.9% |
81.8% |
沖縄 |
53.8% |
23.6% |
77.4% |
全国 |
74.3% |
13.5% |
87.8% |
出典:損害保険料算出機構『自動車保険の概要』
全国の中で唯一沖縄県だけが任意保険の加入率が8割を切っているのがわかります。それだけ無保険の方も多いということですので、事故の被害に逢わないよう気をつけることが大切です。
無保険車との事故に巻き込まれるリスク指数は?
上で都道府県別の保険・共済加入率がわかったので、今度は都道府県別の事故発生率について調べてみました。
一番左の列の無保険車事故リスク指数というのはオリジナルに編み出したもので、都道府県別に任意保険または共済未加入車の割合に事故発生率をかけたもの(無保険車の割合×事故発生率)です。これを用いると、無保険車の被害に遭いやすい県ワースト5は以下の県になりました。
なんと九州地方の宮崎県・福岡県・佐賀県が上位3位を独占するという結果に。あとは関東、関西地方の大都市である大阪と東京が続く形になりました。ちなみに保険普及率が一番低かった沖縄県は6位でワースト5にははいりませんが、リスク指数は13.1とかなり高い数値となっているので油断はできません。
逆にリスクが低かった県ベスト5は以下の通りです。
山陰地方や東北地方勢が名を連ねています。これらの県はワースト5の県と比べても、無保険車との事故リスクは1/3程度に止まっていますね。
対人・対物・車両保険・人身傷害・搭乗者傷害の加入率
次に、対人・対物・車両保険・人身傷害・搭乗者傷害の加入率を見てみようと思います。
これは日本損害保険協会が出しているデータを引用したものです。
これは自動車保険のみのデータとなりますが、このような結果となりました。
これをみると、保険加入者の傾向としては「対人・対物>人身傷害>車両保険>搭乗者傷害」という順番に優先順位をつけていることがわかります。
対人・対物は任意保険加入者のほぼ全員がつけている
データからみると、任意保険加入者のほぼ全員が対人・対物賠償はつけていることがわかります。若干対物のほうが割合が大きいということは対人補償をつけていない人がいるということでしょうか。人身事故は自賠責保険で補償されるため、もしかしたら対人はいらないと考えている人がいるのかもしれません。
人身傷害保険も人気プラン
自分が怪我をした際に損害額の全額を補償してくれる人身傷害保険も多くの人が優先的につけているプランです。自損事故やひき逃げにあっても補償が受けられることから人気があるのだと予想されます。
車両保険をつけている人は約半数程度
車両保険となると、加入率はグッと下がります。半分とまではいきませんが、約4割の人は車両保険をつけない契約をしています。車両保険は加入すると保険料がグッと上がるので、保険料を抑えたい人は加入を控えている傾向が強いです。そのため優先順位としても低めにしている人が多いという表れでしょう。
搭乗者傷害は加入率が一番低い
搭乗者傷害となると、半分以上の人が加入していません。実際人身傷害保険があれば損害額の全額が補償されるため必要ないと考えている人が多いです。ただし、人身傷害保険は損害が確定するまで保険金がおりないため、治療中の段階からもらえる搭乗者傷害をあえてつけている人もいるのでしょう。
相手がもし無保険だったら補償は受けられないのか?
これまでのデータで無保険車の割合が1割前後いることがわかりました。ここでですが、もし無保険車から事故を起こされてしまった場合、被害者は十分な補償は受けられないのでしょうか?
死傷事故の補償には「人身傷害保険」と「無保険車傷害特約」が役立つ
もし事故によって怪我をおってしまった場合、あるいは死亡してしまった場合には「人身傷害保険」が役立ちます。こちらの保険は怪我によって生じた損害の全額を自分の保険会社から補償してもらえる保険です。会社を休んだ休業損害や、後遺障害によって生じた「逸失利益」、また後遺障害慰謝料まですべてカバーされます。相手が無保険の場合に自賠責保険でまかないきれなかった部分はこちらの人身傷害保険で補償されますので、もしもの時に安心です。
また、加害者が無保険という事故で後遺障害が残ってしまった場合や死亡してしまった場合の保険としては「無保険車傷害特約」というのもあります。こちらも自賠責を超える分を補償してくれる特約ですので、かなり心強い特約となります。
車の破損は車両保険でカバーする
車どうしの追突などによって車が破されてしまった場合、こちらは自分の車両保険を使って直すことも可能です。ただし、自分の保険を使うことで等級はダウンしてしまいますのでできる限り相手に賠償してもらうようにしましょう。高級車などでどうしても相手が修理費の全額支払えないという部分に関しては車両保険で直すしかないでしょう。
相手が自賠責にも加入していない場合は「政府補償事業制度」の活用を
もし相手が自賠責にも加入してないような場合、人身事故だとしても何も賠償金が支払われない可能性もあります。そんな時は「政府補償事業制度」を活用しましょう。
これは相手が自賠責に加入していない場合や当て逃げ被害にあった場合に使える制度です。自賠責保険と同じ額を限度に損害額を補償してくれます。請求は保険会社の窓口でできますので、もしもの時は活用してください。
まとめ
まとめ
- 自動車保険・自動車共済に加入している人の割合は約9割。逆に言えば1割の人は保険に加入していない。
- 都道府県別に見ると、任意保険の加入率にかなりのバラツキがある。もっとも低いのは沖縄県で8割をきっている。
- 対人・対物・車両保険・人身傷害・搭乗者傷害の加入率を分析すると、「対人・対物>人身傷害>車両保険>搭乗者傷害」という優先順位で保険をつけるのが一般的となる。車両保険から加入率はグッと下がる傾向がみられた。
- 相手が無保険の時に備え「人身傷害」または「無保険車傷害特約」の加入を検討しておく。車両保険もつけていれば最悪自分の車を修理できる。ただし等級ダウンは覚悟しなければならない。
- 相手が自賠責にも加入していない場合は「政府補償事業制度」の活用を検討する
自動車保険において、任意保険の役割はかなり大きなものです。人身事故の場合、賠償金が数百万になることはザラで、時には1000万円を超えることも多々あります。こうなると自賠責保険では到底まかなえず、加害者側としては人生を棒にふることになってしまいます。
「自分が事故を起こすはずがない」とたかをくくっている時に突然交通事故は起こります。そんな時に任意保険はかならず必要です。もし今任意保険に加入していないのであれば、今すぐ加入を検討してください。現在はネットで見積もりもとれ、簡単に安い保険を見つけられるようになりました。補償プランを工夫すれば、思ったよりも安く任意保険がかけられるはずです。特に複数社の見積もりがとれる一括見積もりがかなり便利ですので、一度は見積もりをとってみるようにしてください。
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