友人や家族から車をもらう予定、もしくは車をもらった場合、これからどういった手続きをすればいいのか悩んでいませんか。
車をもらうにあたっては様々な手続きが必要になります。それを面倒くさがって手続きをせずに車に乗り続けると、事故の時に補償がおりず大変なことになってしまいます。
現在中古車販売店に勤務しており、年間数百台もの車の手続きをしている私が、車をもらった場合に必要な手続きをわかりやすく解説していきます。
現在中古車販売店の営業として勤務する傍らでフリーライターとしても3年間活動しています。損害保険募集人の資格も持ち、自動車保険の販売も並行して行っています。中古車を販売しながら、それに付随した自動車保険の提案を行っておりますので、より現場に近い立場から自動車保険のことについて解説ができます。またフリーライターとしての経験を活かし文章で皆様にわかりやすく自動車保険のことについてお伝えしていきたいと思っております。
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車をもらう時すぐにやるべき3つの手続き
車をもらった際にすぐにやらないといけない手続きは大きく分けて3つあります。
- 車検証の名義変更
- 自賠責保険の名義変更
- 自動車保険の契約
車検証の名義変更
当然ですが車をもらう場合には「車検証の名義」を変更しなければなりません。手続きの期限は遅くともその車に乗り始める時までには行っておきましょう。
もしあなたが「友人」や「別居の家族」から車を譲り受ける場合、この手続きを行わないと後で解説する自動車保険の契約を行うことができません。自動車保険の契約を行わずに運転をするのはリスクが大きすぎますので車検証の名義変更はすぐに行うようにしましょう。
もし「同居の家族」から車を譲り受ける場合であれば、当然家族名義でその車に自動車保険の契約があるでしょうから当面の間は問題ありませんが、それでは譲り受けたというよりもいつまでも借りている状態になってしまいます。遅くともあなた、もしくは家族が引越しをして別居状態になる前までには名義変更を行っておくようにしましょう。
また毎年支払わなければならない自動車税に関しても車検証上の所有者もしくは使用者の住所に届くようになります。これは毎年4月1日時点での所有者、使用者に届くようになるため、日が近い場合は4月1日までに名義変更を行うようにしましょう。
自賠責保険の名義変更
車検の残っている車であれば必ず自賠責保険にも加入しています。ただし自賠責保険は車の所有者ではなく、その車自体にかかっているものなので所有者が変わっても必ず名義変更をしなければならないものではありません。ただ、万が一事故をおこして自賠責保険の請求がある場合には自賠責保険の名義人の元へも連絡がいくようになります。不要なトラブルを避けるためにも名義変更は行っておいた方が無難でしょう。
自賠責保険は車検時に毎回入り直すことになるため次回の車検期日が近い場合は無理に行う必要はないでしょう。
自動車保険の契約
車を貰って運転するのであれば当然自動車保険の契約も行わなければいけません。これは必ず貰った車に乗り始めるまでに行うようにしましょう。
もし、あなたが「別居の家族」や「友人」から車を譲り受けた場合は新規での契約になります。「同居の家族」から車を譲り受けた場合、ほとんどのケースで家族がかけていた保険の名義を変更することで等級の引継ぎができるでしょう。
自動車保険の契約をしないまま運転を開始した際のリスクは言わずもがな。万が一事故を起こした際あなたのみならず相手の人生をも壊しかねないので絶対にやめましょう。
車検証の名義を変える方法
車検証の名義を変えるのに必要な書類と手順は以下の通りです。
用意する書類
【普通車の場合】
- ①車検証
- ②新所有者の印鑑証明書(発行から3ヵ月以内のもの)
- ③旧所有者の印鑑証明書(発行から3ヵ月以内のもの)
- ④譲渡証明書(旧所有者の実印の押印があるもの)
- ⑤旧所有者の委任状(旧所有者の実印の押印があるもの)
- ⑥新所有者の委任状(新所有者の実印の押印があるもの)
- ⑦新使用者の車庫証明書(発行から概ね1ヵ月以内のもの)
- ⑧手数料納付書
- ⑨申請書(第一号様式)
- ⑩自動車税・自動車取得税申告書
- ⑪ナンバープレート前後2枚(ナンバーを変更する場合)
普通車の場合はこれだけの書類が必要になります。注意したいのは新使用者の車庫証明書が必要になるところです。車庫証明書の発行は地域によって差がありますが概ね1週間程度かかりますので、名義変更を行いたい期日を考えながらなるべく早めに取るようにしましょう。
またナンバーを変更する場合は陸運局にて封印する必要があるため名義変更をする車両に乗っていく必要があります。名義変更や自動車保険の手続きをする前であるため、できれば旧所有者に同行してもらう、もしくは1日保険などをかけてから運転するようにしましょう。
【軽自動車の場合】
- ①車検証
- ②新使用者の住所を証明できるもの(印鑑証明書・住民票など)
- ③新使用者・新所有者の申請依頼書(新使用者・新所有者の押印があるもの)
- ④旧使用者の申請依頼書(旧使用者の押印があるもの)
- ⑤申請書(軽専第一号様式)
- ⑥自動車税・自動車取得税申告書
- ⑦ナンバープレート前後2枚(ナンバーを変更する場合)
軽自動車の場合は普通車と比べて用意する書類は少なくてすみます。またナンバーに封印の必要がないため、名義変更をする車両に乗っていかなくてもすみます。
手続きする場所
手続きをする場所は普通車の場合、新使用者がお住まいの地域管轄の陸運局、軽自動車の場合、新使用者がお住まいの地域管轄の軽自動車検査協会になります。自分がお住まいの地域管轄の陸運局はインターネットで簡単に調べられます。
手続きにかかる費用
名義変更の手続きにかかる費用は以下のようなものがあります。
【普通車の場合】
- 移転登録手数料:500円
- ナンバープレート代:1,500円程度(地域差があります)
- 車庫証明取得費用:2,500円程度(地域差があります)
- 自動車取得税:取得する車によって異なります。
【軽自動車の場合】
- ナンバープレート代:1,500円程度(地域差があります)
- 保管場所標章交付手数料(必要な地域のみ):500円程度(地域差があります)
- 自動車取得税:取得する車によって異なります
このように名義変更の手続きにかかる費用はそこまで大きな金額ではありません。軽自動車でナンバー変更がない場合、手続き自体は無料で行うことが可能です。
自分でする、プロに任せる、どっちが良い?
自動車の名義変更の手続きを自分でするのとプロに任せるのとどっちが良いかですが、私はプロに任せる方が良いと考えています。
と、いうのも自動車の名義変更の手続きはかなり複雑です。普通車の場合は車庫証明を取得するところから始まり各種書類の記入などいちいち調べて書いているとかなりの手間と時間がかかってしまいます。
行政書士やディーラーなどのプロに任せるともちろん代行料はかかりますが安いところを探せば10,000円~15,000円で請け負ってくれるところも見つかります。
車庫証明を取りに行く警察署や名義変更手続きをする陸運局などは平日しか開いていませんので例えば仕事を休んで手続きをするくらいであればプロに頼んだ方がお得なのではないでしょうか。
ある程度名義変更についての知識があり、なおかつ平日時間が取れる方でない限りはプロに頼んだ方が手間、時間、そしてお金の面でもお得ですよ。
自賠責保険の名義変更
次に自賠責保険の名義変更についてです。
用意する書類
- ①自賠責保険証明書
- ②譲渡人・譲受人の印鑑
- ③自動車売買契約関連書類
用意する書類は以上となります。車をもらった場合、③の用意は難しいですが代わりに名義変更後の車検証を用意すれば大丈夫です。
手続きする場所
手続きを行う場所はもらった車にかけられている自賠責保険を発行している保険会社の営業店窓口になります。
手続きにかかる費用
手続きにかかる費用は無料です。
自賠責保険の名義変更はしなくてもいい?
先にも述べましたが自賠責保険の名義変更は必ずしなければならないものではありません。ただし万が一事故をした際の自賠責保険請求などで不要なトラブルを避けるためにもしておいた方が良いでしょう。
自動車保険の契約
それでは最後に自動車保険の契約について解説します。
同居の家族から車を譲ってもらった場合
同居の家族から車を譲ってもらった場合、家族が加入していた自動車保険の名義変更をすることができます。その際その時に家族が持っていた等級を引き継ぐこともできますので、自動車保険の名義変更は忘れずにするようにしましょう。
手続きの方法
手続きは契約している保険会社へ連絡を入れることでできるようになります。その際、保険契約者・車両所有者・記名被保険人について誰に変更を行うのかを伝えるようにしましょう。必要書類については内容により異なるので保険会社へ直接問い合わせてみて下さい。
もし保険会社を変えるなら
もし車を貰ったと同時に保険会社の変更を考えているのならば、必ず家族がかけていた保険の名義変更を先に行い等級を引き継いでから行いましょう。等級を引き継がなければ新規での契約になるため、高い保険料を支払わなければならなくなる可能性があります。
別居の家族や友人から車を譲ってもらった場合
別居の家族や友人から車を譲ってもらった場合、家族や友人の自動車保険を名義変更で貰うことはできず新規での保険加入が必要となります。車に乗り始める前までに契約を済ませておくようにしましょう。
手続きの方法
手続きの方法は保険会社によって異なりますが、代理店型の自動車保険の場合は代理店に赴き、担当者の説明を聞きながら加入する保険のプランを決めていくことになります。ネット通販型自動車保険の場合は保険会社のサイトから自分でプランを決めて加入手続きを行うようになります。
安い自動車保険の見つけ方
ここまでで車をもらった時にしなければならない手続きとその方法はおわかりいただけたのではないかと思います。中でも自動車保険の手続きは、車をもらう相手が同居の家族でない限り新規での加入となり保険会社選びから始まることになります。できれば安い自動車保険に加入したいですよね。
また同居の家族から車をもらった場合でも自動車保険をそのままもらうのではなくもっと安い自動車保険があればと思いますよね。そこでここでは安い自動車保険の見つけ方を特別に解説していきましょう。
代理店型よりもネット通販型の方が安い
代理店型自動車保険とは従来の保険会社の代理店が保険商品を提案して加入するタイプの保険、ネット通販型自動車保険とは最近CMなんかでよく見かけるユーザーがインターネットを通じて直接保険会社と契約するタイプの保険になります。
一般的に代理店型の保険会社よりもネット通販型自動車保険の方が保険料は安くなります。年齢が若い方になればなるほど大きく安くなる傾向にあります。補償内容やサービスに大きな違いはありませんので安さを求めるならばネット通販型自動車保険への加入をオススメします。
一括見積もりを活用しよう
とはいえネット通販型自動車保険だけでも数多くの保険商品が存在します。その中でどれが1番安くて良いかを探すのは大変骨の折れる作業になるでしょう。そこでオススメしたいのが自動車保険の一括見積もりです。
一括見積もりを利用すれば5分程度必要事項を入力するだけで最大20社から自動車保険の見積もりをもらうことができます。数多くの保険会社の見積もりを見ながら比較検討できますので自ずと自分にピッタリな保険を簡単に見つけることができるようになります。
まとめ
今回は友人や家族から車をもらった際の手続きについて解説していきました。車は時には事故などで人や物を傷つけてしまう可能性のあるものです。万が一の時、名義変更をしていなかった場合のリスクは計り知れません。
車の名義変更のみならず、自動車保険への加入や名義変更も忘れずに確実に済ませてから運転をするようにしましょう。
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